2025年10月22日に、9月27日から10月5日の日程で開催された「インド ニューデリー2025 世界パラ陸上競技選手権大会」に参加し、輝かしい成績を挙げられた選手と日本パラ陸連関係者から表敬訪問を受けました。
いらした方々と今大会での成績
・佐藤友祈(車いす) 100m(銀メダル)、400m(金メダル)、1,500m(金メダル)
・川上秀太(視覚障害) 100m(金メダル)
・福永凌汰(視覚障害) 400m(銀メダル)、走り幅跳び(銀メダル)
・新保大和(脳性まひ) 円盤投げ(銀メダル)
・鈴木徹 強化委員長(義足) 昨年、当社で講演
・小山哲矢 広報担当
最初に、小山広報担当から当社の日頃の支援についてのお礼の言葉と、鈴木委員長から今回の大会の概要報告を受けました。日本が涼しくなってきた9月の末に35度以上あるニューデリーでの大会において、メダル獲得11個の目標に対し14個のメダル獲得となったとのことでした。
ーー大会を振り返られていかがでしたか
(佐藤選手)非常に慣れない国での調整であり、気温と湿度が高かったですが、うまく対応することができ、3種目で好成績を上げることができました。こうしてご挨拶ができ、うれしく思っております。
(川上選手)佐藤選手同様に体調を整えられ、今大会で金メダルを獲得し、先の2大会と合わせ「金銀銅」とメダルを揃えることが出来ました。今後は来年のアジアパラ、次の世界選手権、そしてロスアンゼルスと金メダルを目指し、一番金メダルを多く獲った選手となりたいと思います。ご支援・応援ありがとうございました。
(福永選手)学生時代から十種競技を行っていた関係から、400mと走り高跳びという珍しい組み合わせの競技でメダルを目指し、上手くいかなかないことも多かったシーズンでしたが、銀メダル2つを取ることが出来ましたのは、皆様の応援のお陰です。ありがとうございました。
(新保選手)今大会は6投目で自己ベストを更新し、銀メダルを獲得することが出来ました。インドは人の多さ、大気の乾燥など、日本との環境の違いを感じました。私は投てき競技ですので、選手の体格が気になっていて、インドでも現地の方から北の地方の人は体が大きいと聞きました。円盤投げの選手としては体が一番小さいので、ロスアンゼルスに向けて体を大きくすることと技術力で体の大きい選手を圧倒していくことが必要と考えています。今後共応援宜しくお願いします。
左から 小山さん、鈴木さん
左から 佐藤選手、川上選手、福永選手、新保選手
ーー大会中の食事に関してコンディショニング維持は難しくはありませんでしたか
(鈴木委員長)宿泊したホテルの環境が良く、食事を持参していた人もいたと思いますが、水もスポンサーにメーカーがいた関係で特段の問題はありませんでした。
(佐藤選手)10日滞在で35食分のアルファ米を持参しました。更に栄養補助食や飲料も持っていきました。
(福永選手)海外でも現地のものを食べることとしていて、今回も大変おいしかったです。おそらくホテルの環境の良さが大きかったと思います。
(川上選手)ホテルのレストランで「ノースパイス」と言われた食事も、結構辛かったです。(笑い)
ーー国際大会での他国の選手とのコニュ二ケーションはどうしていますか
(福永選手)海外ではできるだけ英語で会話をしたいと思い、汎用性のある会話を覚えたり、行く前に翻訳AIを使って質問を考えたりしています。
(新保選手)円盤投げの選手は英語圏ではない選手が多く、英語を話すのはカナダの選手ぐらいです。ただ、インドの選手やスタッフは英語を話すので結構話しました。インドの人はコミュニケーション能力が高いと感じました。
ーー緊張はしましたか
(川上選手)いい意味で目が見えないので観客の顔が見えず、緊張することなく試合に臨むことができました。健常者の試合にも出ている経験も緊張をしないことに関係してるのかもしれません。
ーートレーニングで工夫された点は
(佐藤選手)今年の2月にライバルの選手が100、400、1,500mで立て続けに世界記録を出しました。その危機感から、トレーニングの週ごとの見直し、漠然としていた食事もカロリーや成分管理を徹底し、肉体改造に取組み半年で体重が8キロ減少したものの、筋量は落とさず増やした結果、今期3種目全てで自己ベストを更新し、100mで日本記録を更新することが出来ました。
(福永選手)社会人になって食事を含めた生活習慣の見直しを行い、栄養についても勉強をしました。三食自炊をしていた時期もあったものの、海外遠征では食事の制約があるので、今は特別意識していることはありません。普通に体に良くないといわれているものは食べないようにしているぐらいで、友人と一緒にいる時は、盛り下がらない様に食事制限をなくしています。甘いものとかも食べます!(笑い)
(新保選手)大学時代の練習漬けとは違い、社会人は練習時間が制限されるので、練習の効率を考えるようになりました。コーチを付けていないので、自分自身でコーチングすることで、自問自答することが増えました。結果として記録が伸びてきているので効果が出ていると思います。
表敬訪問を終えて
大会終了後、お忙しい中でご来社いただき、誠にありがとうございました。
終始和やかで時に笑いの起きる面談時間の中、選手の皆さんと日本パラ陸連の方の当社に対する親しみを感じることができ、皆さんの人となりが感じられる貴重な時間でありました。選手の皆さんの心は既に次の大会に向かっているようで、当社としても皆さんの今後のご活躍を応援していきたいと強く感じました。
当社はこれからも、あらゆる人たちが活躍できる多様な社会・職場づくりに精力的に取り組んでいきたいと考えています。